きっと、君を離さない
「俺は、一生健太には敵わないんだろうな」
「え・・・?」
「でも、健太の事忘れろなんて絶対に言わない。健太の事を好きな春香が、俺は好きだから」
悠斗が優しい笑顔で笑う。
私はきっと、これから先も健太の事忘れることはできないだろう。
忘れたくもない。
健太は、私にたくさんの初めてをくれた人だから。
悠斗は、それさえも受け入れてくれる。
きっとそう言う人だから、好きになったんだ。
「ありがとう。私、ずっと悠斗の側にいたい」
「うん」
大好きだと、伝えられる人が側にいる。
それだけで。
彼の隣にいるだけで。
私は幸せでいられる。
「ねぇ、春香」