※クールな彼の笑顔にご注意下さい




これは



神田くんの優しさなんだねっ





「ごめんねっ神田くん。あたし、やめられないよっ」





「な゛ッお前」



驚きからか、神田くんの傘が大きく揺れる




「確かに、傷つくかもしれないっ・・・」






きっとこれからは、辛いことも一杯出てくるかもしれない・・・







「でもっ、もうやめられないくらい好きになっちゃったもんっ」





雨の音でこの声は掻き消されてるかもしれない





でも、私は




私なりの精一杯の笑顔で神田くんに伝えてるつもり






「ほんとに、雨の中送ってくれてありがとうっまた明日ね、」




そう言い残しバタバタっと家の中へ入る





これで、いいんだよね。



傷つくかもしれないけど、やめられない




やめたくない




神田くんが大好きだからっ




だからあたしは




頑張るしかないっ





そうだよ!前進あるのみっ☆





「あら、結愛おかえり」




エプロン姿のお母さんがパタパタとスリッパで音を立てながら玄関へ顔を出す





「外、すっごい雨よね?ごめんね、お母さん天気予報チェックし忘れちゃって」





「お母さん!!」





疑問符を浮かべながら私にタオルを差し出すお母さん




「今日の夕飯カツ丼にして!!」





「なによ、いきなり?今日はハンバッ「カツ丼っ!!!」





勝ーカツー丼っ!!!




まずは、ココから!!!!





気まぐれな私に軽く溜息を漏らすお母さんであった


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