続犯罪彼女


「いっ」

「なんか久しぶりだなぁ、すーちゃんの匂い」

「ん!」


テーブルのおかげで俺には見えないけれど、テーブルの向こう側から、暴れる音とリップ音が聞こえる。

見えなくてよかった。
てかてめぇら、そういうことは他所でしろよ!


「とにかく、離れろ!」

「わっ」

暴れる須磨が千葉の攻撃からやっと逃げた。
乱れた衣服。あまり、何があったのか想像したくない。

「いたた…」

「……」

須磨は千葉を抱える。

「なになにー?」

「お前帰れ」

「やだやだ! まだ飲むんですぅー!」

「酔っ払いが何言ってやがる」

「助けてポ○イ! お持ち帰りされるー!」

集まっていた元同級生達は、微妙な表情で開始三十分で帰ろうとする二人を見送った。

まぁいない方が平和だろう。
俺は村上とアイコンタクトでそう伝え合い、引き止めるのをやめた。


てか千葉。ほうれん草で強くなる系ヒーローはもう古いぞ。
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