真逆な双子と恋愛三角関係



「アレは…違うの。
あの時は…帰れなくて…
べっ、別に今日は一緒に帰ってやってもいいけど…」


こんな可愛くない事しか言えない。


リコならもっと可愛げのある言い方をするんだろうな。



こいつはケラケラ笑いながら

「素直じゃなやつ」

と言って私のおでこをペンッとデコピンした。



ちょっとしたことが

嬉しくて。

こいつと一緒に帰れるのが嬉しくて。



私、壊れちゃったかな?



「あ。まだ名前言ってなかったよな。
俺、晴山秀。秀って呼んで。
お前は?」


「鈴原リン。」


私が名前を教えるとニコッと笑って
「うん、知ってる。」
と秀は言った。


…って

「知ってるなら聞くなっ!」

私がそう言うとケラケラ笑っていて
私も面白くて笑ってしまった。



こいつは私の

高校でできた1番最初の友達だ。





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