Sweet Lover
「大好きだよ、真朝」

低い声が耳元で響いた後、柔らかいキスが私の唇に、そっとそっと落とされた。

それは、思ったほど痛くも怖くも、辛くもなくて。
ただ、ひたすらに甘く、優しい熱を帯びていた。

私も好きって言うのが照れくさくて、コアラさながらに響哉さんの背中に手を回す。

響哉さんは、私を抱きしめ、優しい手つきで髪を撫でてくれる。


夜明けまで、もうしばらく、夢の中をまどろんでいられそうな気がした。
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