もし君に捧げるなら


「ちょっとー!自分で持ってきなよー!まったく」


フゥーとウチワを仰いでこのモアンとした空気をなんとか和らげていた私を、希美は溜め息を零して机の中から下敷きを取り出した


…下敷き持ってるんだ…

学生なら当たり前のアイテムなんだろうけど


私は下敷き使わない派だからちょっと珍しかった

「それで、どうだったの?」


「異常無しだよ〜別に何ともないんだから検査しなくてもいいのにね」


人差し指と親指で円を作って希美に向けた
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