隣の女
朝の電車
朝子は、37歳のごくごく普通の独身OLである。
キャリアウーマンとも超一流企業とも全く縁のない、中小企業の事務所で働いている。

もちろん、職業に貴賎などあるはずはない‥15年間真面目に働いてきた。

でも、テレビや雑誌で取り上げられている華やかな丸の内や日比谷のOLとは明らかに
違う毎日を過ごしている。

だからといって、アフターファイブだってそれなりにエンジョイしてきたつもりである。

でも‥何かが違う。

毎朝の通勤電車で見かける朝子と同年代と思われる女性がいる。

当然、名前など知るよしもない。

朝子は、面白半分に

「ハデージョ」

と名づけている。

ある朝、そのハデージョがいつものように朝子の乗る車両に途中駅から乗り込んできた。
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