WILL ~あなたの願い、叶えます~
当然明日は休みを取ったんだろうな、と脅す様な口調で、にやりと目を細め、口角をあげる男は。

往来にも関わらず腰を引き寄せて、たまらない色気を放つこの男は。


本当に、1年も私を焦らし続けた聡史と同一人物なのか。


「……っに、その反応。やば」


そんなコト言われたって、ヤバいのはこっちの方で。


「帰さねえよ、今日」


1年前にも同じこと言われた気がするのに、含まれた意味は、全然違って。


「――好き、聡史」


思わず出た言葉ごと食べるみたいに、唇を塞がれた。
< 351 / 353 >

この作品をシェア

pagetop