犬系男子を被った王子様



「全く!どこが偶然なのかさっぱり」


香はやれやれ、と言いながら呆れた顔をする。


「でも、私も教えることは出来ないわよ…テスト期間は…」


「えー!それは、ないよ…香」



私はしょぼーんとする。

「頑張ってね!淋!私は帰って勉強しないと!」


そう言って香は去っていった。


「全く!香りはひど、「猫宮さん!」っ!!」



私の声を遮る言葉に私は驚き後ろを向くと



「犬川君、どうしたの?」


犬川君がニコニコしながら立っていた。
思わず私が首をかしげると犬川君は、



「俺とこれから1週間!放課後テスト勉強しよう!」


「…………えーー!」



まさかの驚き発言に驚きを隠せない私。
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