白雪姫の王子様




「あ、質問の答えだけどね」



そう言えば、犀川くんの質問に答えてなかったことを思い出し、切り出す。



“私なら、その人がどんなに鈍感でもどんなに天然でも、気づいてもらえるまでただ思い続けるよ”



何が正解なんて全くわからないけど、素直に感じるままに、私はそう告げた。



──……



次の日、登校して席に着いてすぐのことだった。



「朗報よー!」



とてつもないスピードで、彩香ちゃんは私と由利の元へ駆け寄ってきた。



< 266 / 366 >

この作品をシェア

pagetop