白雪姫の王子様




「おーい、白雪ぃー?」


「な、何」


「いや、そんな距離あけて歩かなくても、学校同じなんだから隣おいでよ」



ギクッ。


歩き始めて数分、犀川くんは前方約十メートルにいて、私が後ろを追いかける、という何とも奇妙な状態が続いている。


しかし、流石にその状況を不審に思ったらしい犀川くんは、くるりとこちらに振り返って立ち止まったのだ。



「……それとも、俺と一緒に学校行くの嫌、とか」



え!?


予想外の言葉に、私の頭は一瞬にして真っ白になった。


って言うか、そんな捨てられた子犬のような目で私を見ないで〜!!




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