噂の京くんの素顔


○・○・○



目が覚めるとベットの上にいた。

あれ、私…。そっか、あのまま倒れちゃったんだ。



カーテンの隙間から日差しが差し込んでる。

今日が土曜日で助かった。



「…ん」



私の隣でモゾモゾと何かが動く。

え、待って…もしかして私、結城京の家にいる?



「わっ!」



向きを変えた結城京が、寝たまま私を引き寄せた。

まさか、夢見てる?

私を抱き枕ごとく抱きしめてくるけど、どんな夢見てるんだろう。


やばい…ドキドキして心臓壊れそう。



何分くらいだろうか、もうそろそろ死ぬんじゃないかってくらいのとき、



「……チッ」




頭上でものすごい舌打ちが聞こえて、結城京の温もりが消えていった。


私は何をやってんだ。

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