噂の京くんの素顔
思ったより豪快な音を立てた平手打ちは、謎の男の頰にヒット。
……あ。
私、やってしまった。
「…いって〜」
そう言いながら私の方を向き直したその人の頰には、スタンプみたいにくっきりついた私の手形。
……だ、だめだ。
…我慢しろ、私……いや、でも…っ
「……ぷっ!あははっ!」
やばい!!無理!!手形綺麗すぎでしょ!!
どうしよう笑いが止まらない!!
「あーもう全然許せる!むしろサービスかなその笑顔」
「あっ、…ごめんなさい、叩いちゃって」
笑いすぎて謝るの忘れてたけど、この人怒ってないみたい。
むしろ、なんかずっとニコニコしてる。
