同級生

「ごめん…帰るわ」

「みやび…」



ちょうどその時、どこかで見覚えのある姿が…





「俊平!」

「…母さん!?」

「よかったぁ、道に迷っちゃってどうしようかと思っちゃったわよ。やっぱり親子だから引きつけられるのかねぇ!」

「急にどうしたんだよ!?」

「あら、急に来たらマズいことでもあるの?」

「そうじゃなくて…連絡くれれば迎えに行ったのに…って」

「冗談よ。いやね、悠二があんまり楽しげに東京のことを話すから私も来てみたくなっちゃったのよ」

「それだけ?…父さんと喧嘩したからとかじゃないんだな?」

「あーないない!本当に遊びに来ただけ!飽きたらすぐ帰るわよ」




思いもよらぬ、突然の母の上京だった…。





「あ、母さん。こちら福澤みやびさん。ほら、同級生の…」

「福澤…ああ、福澤さんね!どうりでどこかで見たような娘さんだと思った!」

「実は僕たち付き合ってんだ」

「え、そうなの!?」

「付き合ってないです…!」



彼女は急にそう言い放った。




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