同級生

「ありがとね、気にしてくれて…」

「そんな、あたりまえだよ…」



そう答えた自分がちょっと恥ずかしくなった…。



「……………」

「…どうしたの?俊平今日おかしいよ?」

「なんでもないよ、…ただ、あたりまえってなんだろうって考え込んじゃって」

「へぇ…。そうなんだ」

「あたりまえなことができるって…幸せだよな…」

「…うん」





ーリリリリリ



母からだった。



ーリリリリリ…



「…出ないの?」

「……………」





切れた。





「…?」

「…母さん。ちょっと言い合っちゃってさ。悪いけどしばらく泊めてくれる?」

「それは…どうかな…。ちゃんと仲直りした方がいいよ」

「やだ」

「…何子供みたいなこと言ってんのよ。一体どんな言い合いになったの?」

「それは……服、センス悪い服買ってきてさ、僕に着ろって言うんだ。絶対やだって言っても絶対着ろってしつこくて」



…嘘を吐いた。





「…なんだそんなことかぁ」



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