同級生

「え?あ……、うん…」

『…そう。じゃあね』

「あ、ちょっ……」

『ツー、ツー、ツー…』




聞き出せなかった…。






彼女はこの頃からよそよそしくなった。


そして、お互いの時間も合わず、なかなか会うこともできなくなった。







「今週も会えないの?」

『うん…』



こんなやりとりが、もう1ヶ月以上続いている。



おもいきって僕は提案した。



「なぁ…、思うんだけどさ、どうせ近くに住んでるんだし…一緒に暮らさないか?」

『…………』

「こんなに会えないとさ…、寂しくなるっていうか…」





彼女は何も答えなかった。



「…みやび?聞いてる?」

『……高原くん、…別れよ?』





彼女は突然……そう言った。



呼び方も…前に戻ってる。





「なんで…、どう…しちゃったんだよ?みやびここんとこヘンだよ」

『ヘンじゃないよ、別に…』

「僕のことが嫌いになった?」

『……………』

「…みやび?」



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