君色の手紙

後悔

ホテルにつくと、私は玄関で泣き伏してしまった。



「颯斗……!なんで………っ!」


後悔と失望と虚無感が一気に私に襲いかかってくる……!!




『もう五年も前のことだろ?昔の話だよ。それ。』




“それ” って………、


“昔みたいには戻れない” ってことなの!?



それに“五年も”って言った……。




「っ!!」



私はさっきの颯斗の言葉を思い出しては涙が頬を伝い、


止まらなかった。



そして同時に情けなくなった!



こんな自分が、


五年も想い続けてきた自分が、


ただ惨めで、この想いは儚いものだったのだと……!



私は本当に馬鹿だった……!!




どうして、もっと早く颯斗に気持ちを伝えなかったのだろう?!


どうして、あの時、告白されたときに返事を返さなかったのだろう?!!



どうして……!
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