私と、総長と、幹部候補の三角関係。



今、俺の手をしっかり握って寝息を立てている日奈は昔の俺を呼ぶ。


「コータ…。」


『馬鹿。俺はコータじゃない。虎太郎だ。』


久しぶりに呼ばれた«コータ»は俺の胸をぎゅっと締め付けて心から日奈を求める。

『日奈…。俺はずっと側にいる。お前の敵は俺が絶対潰す。



お前は過去から解放されて幸せになっていいんだ。』


日奈の頭、頬を撫でながら奴にキスした。

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