桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「お嬢!」


…あー、この空気を壊す者の登場ですか。


ここは空気を読んでもう少し後に来てほしかったな〜。


まぁ、仕事だからそうも言ってられないんだけど。


「疲れてるのにごめんね。ロープで繋がれてるのが轟の副総長で、そこで伸びてるのが総長。後はその辺に下っ端が散らばってる」


修平を指差すと、組員は覚えていたのか、眉間にシワが寄っている。


…今度こそ死んだね、修平。


そこだけは同情するよ。


「わかりました。おいっ!運ぶぞ!!」


「「はい!!」」


慣れた手つきで運んでいかれる轟のみなさん。


気がついたら牢屋って言うのも悲しいけど、自業自得ですから。


そこで自分の行いを反省して、牢屋から出た時は真っ当に生きてね。


それが私たち黒狼と波多野組の願い。



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