桃の姫〜最強姫の愛した族〜

｢…ファンの君なら知ってることやろ？｣


｢そ、それはっ｣


｢なんで喧嘩したんや？｣


いや、それ聞かなくてもわかることだから！


どう考えてもあんたたち関係だろ！


｢っ…｣


｢しかもゆー君に手ぇ出すとか。白龍に喧嘩売ってるようなもんやで｣


｢何でですか！？仲間ってわけじゃないのにっ！いっつも皆さんに引っ付いて！｣


あーやっぱりネックはそこか。


目立ちたくないのに、白龍といるとやっぱり目立つ。


これ、仲間じゃなくてもいつか轟にも目をつけられんじゃね？


うわ、それだけは勘弁。


仕事が出来ねぇ。


｢仲間や。白龍に入ってなくても、ゆー君は仲間に変わりはねぇ｣


｢どうしてですか！？そんな弱そうなやつ！｣


何かどんどんヒートアップしてないか？


｢弱そうとか関係ねぇよ。友達を悪く言うと容赦しねぇぞ｣


だんだん関西弁が抜けていってる？


その上、殺気まで出てきてる気がする。


え、まさか本気で怒ってんのか！？


｢そんなの光汰様じゃないっ…｣


｢おい？｣


声をかけてもうつむくばかり。


いったいどうしたんだ？