オレンジの世界


「……なんで?」

「瀬良君が辛そうだから。」

「…馬鹿だな〜一人でいたくない、なんて
女の子落とすときの常套句じゃない?」


…嘘ばっかり。
その悲しい笑顔の理由を私は知りたい。


「とりあえず行くから!
早く行こう!寒い!」

「…結菜ちゃんって変な子だね。」

「瀬良君もね。」


私たちは周りを確認しながら屋上を出て
瀬良君の家へと向かった。


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