オレンジの世界

そろそろ9時になろうとする頃、
瀬良君は私の最寄駅まで送ってくれた。

「ごめん。結構遅くなっちゃったね。」

「ううん。送ってくれてありがとう。」

「家まで送らなくて本当に平気?」

「うん。近くだから。
瀬良君は…1人でも平気?」

「平気。ありがとう。」

瀬良君は月明かりを背に
とても綺麗に微笑んでいた。

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