年暮れの夜に




つい、先程…

それを
ぶち壊してしまったのは、私。



わかってる。

頭では
わかっているのに……




今日のお昼、…


夜は柊生と約束があって
朝から楽しみで仕方なくて

珍しく
ランチを食べに
会社から出た私が見たのは


腕を組んで
楽しそうに笑いながら歩く



柊生と、知らない女……




優しい柊生のことだもん…


きっと、
会社の人の誘いを断れなかった

もしくは…


友達、とか……




とにかく
そういう間柄じゃないことくらい

頭ではよくわかっているのに…




…そんな建前は他所に

私の頭を
真っ先に支配したのは


これでもか、ってくらいの…



ーーーー妬ましい気持ち。






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