孤独女と王子様
年末年始は、大学時代の友人とスノボーに行くことになっていた。

友人の中には、彼女連れのヤツもいる。

由依ちゃんの足も治ったことから、思い切って誘ってみたものの・・・

『剛さん以外の人達にお付き合いするのは正直疲れるのと、書店は元旦しか休みがありませんから』

と、撃沈してしまった。

"剛さん以外の人達"と言われて正直悪い気はしなかったけど、年末年始に由依ちゃんに会えないことになってしまった僕には、一抹の寂しさも覚えた。

でも、何かしてあげたいと思った僕は、クリスマスプレゼントとして、ブライダルフェアで使用したテーブル用装花を花束にしてもらってその日の夜に由依ちゃんに持って行ったら、すごく喜んでもらえた。

年末年始はダメだったけど・・・また来年も一緒に過ごせたらいいな。

と、心から願った僕だった。
< 82 / 439 >

この作品をシェア

pagetop