ミントグリーン~糖度0の初恋~
デザートは枇杷のコンポート。バニラアイス添え。
スプーンを片手に少し固まってしまった私にシンタくんが不安げな表情をみせる。
「もしかして嫌いだった?」
「まさかまさか」
私はブンブンと首を振る。
「いや、昨日からずっと枇杷づいてるから。
やっぱり旬なんだなーって思って」
「昨日から?」
「うん。踊子さんの実家で頂いて。
昨夜も今朝もご馳走になってきた。
あ、でも枇杷は大好物だからこれも頂きます」
シンタくんは少し考え込んでいたがすぐに大きく頷いて
「あー、陸か」
「はい?」
「枇杷だよ。
陸がウメちゃんちに持ってきたんじゃないの?」
「何で分かるの?
そうだよ。陸くんが踊子さんの実家に沢山持ってきて、お裾分けしてもらって帰ったの。
そうしたら、お兄ちゃんのトコにも陸くんのお母さんから届いてて。
踊子さんが嬉しい悲鳴あげてた」
「ハハハ……。どんだけ送ってきたんだか」
私の話に楽しそうに笑ったシンタくんがお皿の枇杷を指差して言った。
「これも陸たちが持ってきた枇杷も出所は一緒。
送ってきたのは俺のお袋とその姉夫婦」
「へ!?」
それってどういうこと?
「清海にも最近言ったんだけどね。
陸と俺は親戚なの。
陸の母親のミユキさんは母方の従姉。
だから同じものが届いてるわけ」
そうだったんだ。
全然知らなかった。