ミントグリーン~糖度0の初恋~
最終章・私の初恋の糖度は……。






シンタくんは、とても忙しい人だった。



このお店を1人で切り盛りし、お父さんが遺してくれたアパートの管理も1人でやって。



その上に千葉のお母さんのところへ足しげく通う。



それでも少しでも時間が空けばカクテルや料理の研究に余念がない。



『1度拘ったものはとことんまでやりきらないと気がすまない』



シンタくんのそんな性格は、心配の種でもあるけど私が一番尊敬している部分でもある。







今、シンタくんはこのお店を昼も開けてランチ営業を始めると言った。



ただでさえ、1日24時間という決められた枠いっぱいいっぱいに詰め込んだ生活をしているのに、これ以上まだ何かを始めると?



「そんなのダメだよ!ってかムリだよ!

これ以上シンタくんが忙しくなるなんて絶対ダメ!!」



思わず叫ぶように言った私をシンタくんは本当に不思議そうに首を傾げて見ていた。






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