走夜(第二回短編フェスティバル作品)
最早習慣となってしまった夜中のランニングは、元々は部活の為の体力作りにと始めたものだった。
三日に一度、と当時は決めたのだがその頻度は何時しか五日に一度になっていた。

外れないように強く、耳殻へとイヤホンを詰め込み、色褪せたスニーカーの紐をきつく結べば、体は戦闘態勢だ。

走る道も勿論決まっていて、目を瞑っても走れる程に体が覚えていた。
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