ドラマチック・ロマンス
「花菜先生〜、おはよう!」




トランペットを吹いていた鈴が、ベランダから顔を出して、私に手を振った。




「鈴、ベランダから落ちないでよ!」




「あはは、わかってる〜!」




笑う鈴に、苦笑いをすると、鈴の隣からもうひとつの影が見えて、誰かいるのかなっと見てみると、花音だ。





「花音もいたんだ。」




「・・・・・せんせ・・・・」





花音は、鈴のとなりで恥ずかしそうに私を見た。花音・・・・声が、少し出た?




前の、花音を知ってるから、花音の些細な違いが良く分かるの。




「花音・・・・」





鈴も、とても嬉しそうににこにこしている。




「先生〜!花音ってばね、凄いんだよ!毎日、声が出るようになってんの!やっぱり、恋・・・・・んぐ!!」



花音が慌てて、真っ赤な顔をして鈴の口元を抑えた。




「恋?」



花音・・・・恋っていいよね?


< 222 / 252 >

この作品をシェア

pagetop