ドラマチック・ロマンス
6*)「似てるね、俺たち。」
火曜日。




伊吹は、今日はコーチの日ではない日だ。






なんでかホッとしている自分がいたりして・・・






4時間目の授業が終わった。




みんな音楽室から教室へ帰って行く。





次は昼休みだから、みんなどこかしらウキウキしている様にも思える。




“ねぇ、トイレ付き合って〜!”




“いいよ、いいよ〜!”




女子からはこんな声が聞こえていて、私も美咲と良くトイレ行ったなぁ~と笑えてくる。





「なんで、トイレなんてひとりで行かねぇんだろ?」




「だなー。」




声のする方を向いて見ると、男子二人がさっきの女子たちを見ていた。





「女の子には、ナイショの話があるんだよ〜」



私は、ハナくんとやなしーに声を掛ける。




伊吹の弟の花朔斗真くん。みんながハナくんと呼ぶので私も便乗してそう呼ぶ。


となりにいる柳下(やなした)くんは、柳下だから、やなしーだ。



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