涙がこぼれる季節(とき)【完】
<水沢結衣>
グランド脇にドリンクやおにぎりを持って行く時、
「おにぎりできました~」
などと明るく声をかけていたのに。
あの一件以来、私と美桜ちゃん以外のマネージャーは、
「おにぎりです」
事務的になってしまった。
このままこんな状況が続いたら、きっと、美桜ちゃんが――。
私はイヤな予感を抱いていた。
グランド脇にドリンクやおにぎりを持って行く時、
「おにぎりできました~」
などと明るく声をかけていたのに。
あの一件以来、私と美桜ちゃん以外のマネージャーは、
「おにぎりです」
事務的になってしまった。
このままこんな状況が続いたら、きっと、美桜ちゃんが――。
私はイヤな予感を抱いていた。