涙がこぼれる季節(とき)【完】
翌日――日曜日、目が覚めたのは昼過ぎだった。


部活ももうないし、本当に具合が悪いと思われて起こされなかったらしい。


それにしてもすごく幸せな夢を見ていたような。



……夢?


夢――?



寝ぼけていたオレの目は、一気に覚めた。


あれは全部、夢だったのか?


オレは昨日の記憶をたどった。


試合に負けて、解散して、4人で帰って、2人になって――。


水沢――いや、結衣――希望を込めて、そう呼ぶことにする。




結衣のあの笑顔は、夢だったのか。


それとも、現実だったのか――。


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