裏道万屋の事情
部屋へ入ると今回の依頼人であろう若い兄ちゃんが居た。

健康的に焼けた肌にメッシュの金髪。

ルックスは完璧な、見るからにイケイケな兄ちゃんだ。



「さて…じゃぁ依頼内容を教えてくれ。」

「俺は早見 悠太(ハヤミ ユウタ)。23歳で、毎年海の家のオーナーをしてるんスけど…。率直に言うと、俺の店を手伝って欲しいっス!!」

「毎年やってるんでしょ??メンバーは大体揃ってるんじゃないの??」

「それが…。俺等メンバーは全部で六人居るんスけど、副オーナー以外の四人と俺がちょっと意見食い違っちゃったんスよ。そんで喧嘩んなって、四人共『海の家なんかやんねぇ』っつってどっかに行っちまったっス。海の家はもう明日からだから今からあの四人呼び集めるのは厳しいっス。」

「何でアルバイト募集とかしなかったんだ??別に俺等じゃなくてもそれで集まんじゃねぇか??」

「それじゃダメなんスよ!!!!」


真剣な表情で悩んでいる様子の早見さん。


『何でダメなんですか??』


「俺等の海の家は………













イケメンが売りなんスよ!!!!」



















―――目が点。
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