裏道万屋の事情
教訓 5...

人間は基本自由に生きるのが一番。

嵐に起こされ、仕方なく朝早くに(←あたしとしては)朝食を用意したあたし。

嵐は朝食を食べ終えるとまたいつの間にかいなくなっていた。

ってか、何で日曜にまで制服を着ているんだろう。


『ねぇ輝さん。何で嵐っていつも制服しか着てないの??』

「別にいつも制服だけって訳じゃないぞ。単に普段着出すのが面倒だったんだろ。お前も同じ立場として、普段着いちいち出すのって面倒じゃね??」

『…確かに。魚の小骨を全部取り除くくらいめんどいっスね!!』

「いや、別にそこまでは行かないだろ…ってか、女はそこまでめんどくさがっちゃ逆にアウトだろっ!!!!」

「嵐くんも普段着結構着てたよねー輝。前来たときは普段着だったよ。」


へーそうなんだ。
ってか、嵐っていつもいきなりどっか行っちゃうなんて、何してんだろ??

これは今度尾行してみちゃうしかないよね、うん!!





と、その時。



ピンポーン―――



玄関のチャイムが鳴った。
弘さんが出る。


「はい。はいそうです。少々お待ち下さい。」


弘さんは玄関に向かいながら輝さんに言う。


「輝、仕事だよ。依頼人の方通すから客間の方行ってて。」

「おー。菜子、悪いが茶の用意して客間に持ってきてくれ。」

『ラジャー!!!!』


あたしはキッチンに向かった。
あたしが万屋に居候し始めてから初めてのお客さんだ。

一体どんな人がなどんな依頼をしに来るんだろう??
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