☆生徒会長と幽霊☆


午後の授業を終えて、放課後。
良正君はというと…………


「笹島、これは明後日までに各学年に配布させろ」

「はい」


良正君は先程の行事の書類を生徒会の役員に手渡す。


「東峰、この間渡したアンケートの結果はどうなった?」

「明日中には集計して提出できます!」


な、なんか良正君すごい!!
出来る人だ、尊敬っ!!


生徒会長の机で書類を書きながら的確に指示を飛ばしている。


「生徒会長、校則改正案の件ですが…」

「生徒会長、美化委員より提出された掃除用具の置場所の事で、ちょっと相談が…」


ひえぇっ、そんないっぺんに話しかけられても、良正君だって聞き取れな………


「改正案はすでに、目を通した。印鑑は押してある、校長に手渡しておけ」

「はい、ありがとうございます!」


お辞儀をして、書類をもって、男の子は駆け出す。
それを目で追っていると…


「そして美化委員の事だが、掃除用具の置場所については統一させるのを許可しよう。具体的な位置を明確にして、再度書類を出すよう掛け合え!」

「了解しました!」


またもや手元の書類から一切顔を上げる事なく指示を出す。


こ、この人は聖徳太子だ!!
何個耳があんのよ!!








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