☆生徒会長と幽霊☆


ー合宿場、『スズランの宿』。
私達は山に囲まれたスズランの宿と呼ばれるペンションへ到着した。


部屋割りは男子と女子が別々に、学年は関係なく4~5人に振り分けられている。



時刻は12時、これからウォークラリーが始まる。
良正君の班は6人班で、それぞれ学年から2人ずつで編成されているらしい。


「俺は木田 良正だ。見かけた事はあるだろう、よろしく頼む」


良正君はそれはもう馬鹿真面目に自己紹介をする。
皆、生の王様を間近にしてガチガチに固まっている。


『良正君、ただでさえ顔怖いんだから、もっと笑顔に面白い事言わなきゃ!』



そんな、鉄仮面で怖いよ!!
しかも、生徒会長じゃさらに皆良正君を遠ざけちゃうし……


「むっ………な、なら、何を言えばいいんだよ。そこまで言うなら、良策があるんだろうな」


振り返り小声で私に助けを求める良正君。


うん!ここは良正君の楽しい学校生活がかかってるんだ!!
私が何とかしなきゃ!


『よし、じゃあまず、始めに!』

「あぁ…」


良正君は緊張したようにゴクンと唾を呑んだ。







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