黒田さんと山海くん

「じゃあ、夏休みあけたら芦原君に積極的に話しかけよう!」


「うん。・・・でも、芦原君の迷惑にならないかな?」


なんと乙女チックな考え!


「大丈夫だよ紗樹。芦原君は絶対にそんな事思わないよ。」


芦原君は絶対喜ぶよね。


「そうだと良いけど・・・でも、頑張って見る!」


あ、そうだ。


「紗樹。ここに芦原君呼ばない?」


「え?」


「せっかく浴衣着てるから、見せようよ。」


私がそう言うと少し紗樹は考えて、何かを思い出したようで、笑顔になった。


「じゃあさ、水国くんも呼ぼうよ。」


え?何で?・・・あ、でも水国くんを呼べば、2人ずつで別れて回ろうって言えるな・・・


「うん。わかった。じゃあまずは直人に電話するね。」

< 56 / 76 >

この作品をシェア

pagetop