もしも明日もあったなら。

日常.17


ガラッ

毎朝の習慣。
かれこれもう半年も続けていたわけで。

「よし。今日も一番だ」

そんなことを一人呟いてみる。

自分の席へ座り、窓の外をぼうっと見てみる。
グラウンドには朝練をする後輩達…私の後輩じゃないけど。
12月の寒さに耐えながら頑張っている。

ゆかりの所属していた陸上部を始め、駿がいた野球部、憲由や雨宮君がいた外周をしているバスケ部。
…そして、サッカー部。

たくさんいる部活の中でサッカー部を見つけるのは容易いことだった。
それは私の半年の想いを物語っている。

でも、みつけたサッカー部の中には好きな人はもういない。

私達の関係はこの半年で大きく変わった。色々ありすぎて、あっという間だった。
卒業までのあと数ヵ月もあっという間なんだろうな。
私はそう感じた。

私の周りも、関わった人もみんな変わっていった。
今度は私が変わらせる番。

昨日一人で決心したことを刻みつける。







『私は、弥生に告白する。』


それはもう曲げられない思いだった。
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