魔王の娘が勇者になりたいって変ですか?
 そして、4人はあっという間に打ち解けた。
 大神 神、歳は16歳。
 万桜と同じ年だ。
 敵対する神族の中で人類に味方する数少ない神族の一族のひとり。
 頭の上に浮いているのは、天使の輪っかではなく本人曰く……

「これは、神ノ輪だ。
 『天使の輪っか』ではないぞ?」

 とのこと。

「んで、かみさま。
 万桜とはどんな関係だったんだ?」

 焔が、かみさまに尋ねる。

「どんなとは?」

「親しいな仲だったんだろう?
 どこまで行ったんだ?」

「ちょっと焔!
 下品よ!」

 シエラが、そう言って焔の腕を引っ張る。

「……万桜とは幼き頃の友人だ。
 よって焔、主が期待するような関係ではない」

「そっか。残念……」

 シエラが、残念そうにうなずく。

「どうしてお前が残念がってるんだ?」

 焔が、そう言うとシエラが答える。

「恋話は女のたしなみよ」

「恋って言っても、私はなにも覚えてないの……」

 万桜が、そう言うとかみさまが笑う。

「まぁ、余は急がん。
 ゆっくりと思い出すがいいぞ」

「ホント、大神くんごめんね……」

「気にするな!
 余は寛大だ!」

 かみさまは、そう言ってカッカと笑った。

「これもサービスしてやろう」

 しゃも爺が、そう言って大きなパフェを万桜とシエラの前に出した。

「あ……パフェ……
 いいんですか?」

 万桜が、しゃも爺に尋ねるとしゃも爺がうなずく。

「ああ。
 構わん、野郎どもにはコーヒーをサービスだ」

 しゃも爺はそう言って焔とかみさまの前にコーヒーを出した。

「コーヒー?」

 焔が首を傾げる。

「これは!」

 かみさまが声を上げる。

「ああ。そうじゃ」

 しゃも爺がうなずく。

「コピ・ルアクではないか!」

「なんだそれ?」

 焔が、首を傾げる。

「知らぬのか?
 コピ・ルアクを……」

「美味いってことはわかった」

 焔が、そう言ってコピ・ルアクをぐいぐいっとアイスコーヒを飲むかのように飲み干した。

「っておい、もっと大事に飲め。
 これは、コピ・ルアクと言って、ジャコウネコの糞から採られる未消化のコーヒー豆で作ったコーヒーなんだぞ?」

「げ……糞ってうんこかよ……
 飲んじゃったぞ。美味かったけど」

「ホットコーヒーはジュースじゃないんだ。
 ゆっくり吟味して飲むのが通の飲み方だ」

「まぁ、コーヒーはホットもアイスも関係ねぇ。
 一気に飲むのが男だ!」

 焔は、そう言って豪快に笑った。

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