クレームの女王
つまり、スーツ1着で
スウェットが100着買える計算。


そんな凄いスーツを着て
バッグを持った姿を


鏡で見る麗華。

完璧。


鏡の中には麗華が理想に思う
女性が立っていた。


完璧な女性に変身した麗華は
部屋の隅で寝ている祐樹を起こす。


目を開けた祐樹は
ママの姿を見て一瞬怯んだ顔をした。

「おはよう」


一言あいさつをする麗華。


麗華があいさつをしても
祐樹は無表情。


「だれ?」


祐樹がそう言うと
麗華は笑いだした。

「わからない?そうか。
こんなに綺麗になったから

わからないよね。ハハハ…………」
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