私を惚れさせて。私の虜になって。
わくわくした、終業式の日。

もう、今日から塾の冬期講習が始まる。

帰ったら、着替える間もなくすぐに塾だ。

あぁ、もうすぐだぁ、なんて思っていた。

「それじゃあ、また3学期!」

担任がそう言って、みんなが解散しだす。

私だって、そそくさと帰ろうとした。

「ちょっと」

私の腕を掴んだのは、

「っ。はぁー…」

モリだ。

「何?用事あんの私。早くして」

「ここじゃ話せない」

「はぁ?まじ私塾が…」

「うるさい。5分で終わる」

モリに無理やり連れてかれた先には、

せーちゃんがいた。

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