私を惚れさせて。私の虜になって。
「っ…」

「ん?どうした?」

「い、いや、なんでもない」

不意にキスをしたことを思い出す。

「顔、赤いぞ?熱?」

「大丈夫…」

胸がキュンって跳ねて、その感覚を思い出してしまう。

「…ねぇ、どこ行くの」

小走りで私の斜め前を行く松木に問う。

「ジョギングコース。俺の」

「走るの?」

「おう」

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