私を惚れさせて。私の虜になって。
「…いこーぜ」

私なんかどうでもよくなった2人は、すたすたと行ってしまった。

「…あ」

膝に学ランがかかっている。

「はいっ」

「え?」

視界に出てきたのは、

「食わねぇと餓死すんぞ?」

まーくんが持ってきた、おにぎりだった。

松木もまーくんも、私のとなりに座った。

「あ、圏外なくなったぞ」

松木が携帯を見た。

「…あー、でも、復旧は進んでねぇみてぇだな」

早速ネットに繋いでそういった。

「まじかよ…」

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