私を惚れさせて。私の虜になって。
怖いと思っていた暗闇も、入って仕舞えばそうでもない。

むしろ、落ち着くぐらい。

「……うっ…」

誰もいないって、知ってるから。

誰にも聞こえないってわかってるから。

迷惑かかんないから、泣いてもいいでしょ?

誰にも見つかんないような端っこで膝を抱えて、壊れたように泣いた。

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