私を惚れさせて。私の虜になって。
「どこでもいいんだ。私。マジで。だから、せんせ、決めて。」

人に決めて貰えば、見切りがつくから。

「はぁ?何言って…」

「だから、どこでもいいんだって、高校なんて」

構わないで。私に。

対人間は、嫌なの。

なのに、楽しくなっちゃうの。

だから、もっと嫌なの。

「じゃあ、私帰るから。決めといてね。よろしく」

自分のことを人に投げやって、私はそそくさと家に帰った。


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