私を惚れさせて。私の虜になって。
ちょっときた希望を持ったって。

裏切られるだけで、いいことなんてないのに。

そう信じ込んできたのに、私の頭は、松木が来てくれるだなんて信じ込んでいる。

「…すがちゃん?」

来て、くれた。

おさえきれなくて、私はトイレから飛び出す。

目の前にいた、松木に抱きついた。

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