私を惚れさせて。私の虜になって。
「疲れた」


散々めったら走り回った2人が、真冬だってのに汗だくで帰ってきた。


「決着ついたー?」


「俺が勝った」


「は!?俺だろ!」


「は?俺逃げ切ったし」


「互角だったのね?」


どうにも微妙な決着だけど、2人は満足そうに笑い合っていた。


「ねぇさー、無理」


「どーしたの?」


「松木直してよ、こいつの携帯圏外」


まーくんから携帯を受け取って、操作をしだす。


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