嫌いなアイツ


「たまたま家が近いなんて、なんだか運命感じるね」

『私は別に感じてないですけど』

「瑠璃ちゃんは本当に俺に冷たいな…。ま、そんなところも可愛いけどね」

『…』

「俺に可愛いって言われてここまで反応が無い女の子は初めてだよ」

『それは残念でしたね』

「でも、瑠璃ちゃんって本当に俺に新しい体験をさせてくれるから一緒にいて楽しいよ」

『あ、私の家ここです』


家に着いたので、私は神崎先輩の話をスルーしてそう言った


すると


「もう着いちゃったのか…もうちょっと瑠璃ちゃんと話していたいけど、大学でも会えるしね。帰るよ」


そう少し残念そうに神崎先輩が微笑む


神崎先輩の言う通り、大学でも会えるんだからそんな顔をしなくてもいいのに…


『はい。ありがとうございました。気を付けて帰ってくださいね』


そんなことを考えながら私はそう返事をして、神崎先輩を見送った
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