恋の定義──そして今日も、君を想う──
「夏休み、あと少しだね。」

「そうだなー。オレ、結局どこにも行ってないな…。」

その時ふと、夏休み前にシンヤに言われたことを思い出す。

(レナを誘って…どこかへ…。)

「夏休みももう少しで終わりだしさ…来年は受験だし…。」

「うん。」

「どこか…行かないか?」

(わあぁ、言った!!オレ、言った!!でもどこかってどこだ?!ってか、レナの返事は…?)

自分から誘っておいて、照れ臭さで思わず目をそらしてしまったユウは、レナの反応を見るためにそっとレナの方に向き直る。

「ん…。どこ行く?」

思い切って誘ったユウに反して、レナは至って普通に答えた。

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