【続】裏アリ男子にご注意ください!
《美奈side》
「美奈ちゃん、その下駄……履いてて足とか疲れない? 大丈夫?」
「うん、大丈夫」
安田がカラカラと鳴る下駄の音をきいて、そう言ってくれた。
もうホント優しいなぁって思う。
だって、男の子って普通そんなこと思わなくない?
「……優しいね」
安田って本当、優しい。
「え、なにが?」
あたしのつぶやきに、安田が首をかしげる。
「いーの! なんでもない!」
そう言ったあと、腕時計を見てあたしはあることに気がつく。
もうすぐ8時だ。