【続】裏アリ男子にご注意ください!
それにそんなかわいいぬいぐるみ、あたしにはもったいない……。
そういうかわいいぬいぐるみって、桃花みたいなかわいい子が持つべきものだよ?
……そう思っていたけれど。
「えー、美奈ちゃんとおそろいとかしてみたかったんだけどな」
そう言って安田が笑った。
それは、なんとなくだけどあたしの気持ちをわかって言っているようにみえた。
「……っ、じゃあ」
あたしはその言葉の表面だけをとらえたことにする。
「……おそろいにしてあげてもいいけど?」
「よかった。何気にこういうの初めてじゃない?」
安田がそう言ってからあたしは後悔する。
いつもいつも。
なんであたしって素直に「ありがとう」って言えないんだろう、って……。